溺愛彼氏6:4


「うん…」

私はもう一度鏡を覗き込む。
先ほどと何一つ変わってはいない。

「はい、笑って笑って」

紗枝に言われるまま
ぎこちなく笑ってみせる。
笑ってと言われると急に笑いにくくなるけど…。

「結菜可愛いよ、悠紀くんだってきっとそうやって言ってくれるって!
だから自信もって笑いなさい」

紗枝が優しく笑いかけてくれるから今度は素直に笑えた。

「ん、ありがとう紗枝」

「こうしてる内に休み時間も終わっちゃうねっ
羽柴、次の移動教室の席取りしといて」

「は?やだよ」

「しとけよ」

紗枝の有無を言わせな声で羽柴しぶしぶ教室を出ていった。


あと3時間後には悠紀くんに会っている。
すごくワクワクして楽しみで…。
だから
「羽柴!私も一緒に席取りするよ」
羽柴を追いかけた。

雑用だって苦にはならない。
早く悠紀くんに会いたいな。

雨はいつの間にか止んでいた。