なんなの、本当に。
ほっとけないって羽柴は言った。だけど羽柴になんか言えない。
言いたくない。ばかにされるのがオチな気がするから。
「なぁ、本当にどした?」
羽柴は私の肩をトンと叩いてそのまま手を置いた。
「うっさい羽柴」
「またそのくだりかよ、北沖」
「うっさい羽柴。
うっさいうっさいうっさい…うざい」
「おい、なんか違う言葉混じってたぞ。羽柴傷ついちゃうぞ、いいのか?いいのか?」
「もうなんなのよー」
並んで歩くこと数分。学校が目と鼻の先に見えた。
私は羽柴を置いて先に駆け出した。
少し大きめのローファーが脱げそうになるのをこらえて校門をくぐる。

