溺愛彼氏6:4


なんなの、本当に。

ほっとけないって羽柴は言った。だけど羽柴になんか言えない。
言いたくない。ばかにされるのがオチな気がするから。

「なぁ、本当にどした?」

羽柴は私の肩をトンと叩いてそのまま手を置いた。

「うっさい羽柴」

「またそのくだりかよ、北沖」

「うっさい羽柴。
うっさいうっさいうっさい…うざい」

「おい、なんか違う言葉混じってたぞ。羽柴傷ついちゃうぞ、いいのか?いいのか?」

「もうなんなのよー」

並んで歩くこと数分。学校が目と鼻の先に見えた。

私は羽柴を置いて先に駆け出した。

少し大きめのローファーが脱げそうになるのをこらえて校門をくぐる。