―… 「ハァ…ハァ…」 何処まで走って来たのだろうか。 知らない棟の校舎だ。 「…ハァ…ふ」 それに、息切れが止まらない。 あたし緊張してたんだ…。 空を見る。 …キリには この空が、どう映っているんだろうか。 天に愛された男は あたしとは 違う世界なんだろうか。 空みたいなあんたは あたしには 捕まえられんのかな…。 唇を噛み締める。 もぅ、 あたしは泣かない―… あんたが マウンドに上がる その日まで………。