今でも
鮮明に蘇る。


少し歪んだ一番の背番号の
あたしのヒーロー。


君はあたしの脳裏に焼きついて
消えることを知らない。


ダイアモンドと
あたしの汗が混じりあう、あの瞬間


マウンドで
光を放つ君に、目も心も奪われた。


君のプレーに
一人の
野球選手として
焦がれ、嫉妬さえも覚えたよ。


決して折れない精神力。

相手を捕らえて放さない、強い瞳。

がむしゃらな、闘争心。

天の才能としかいい様がない、肩。


そして
決して誰にも
マウンドを譲らない
その傲慢さに。


どうしようもなく
焦がれたよ。



今でも
私のヒーローは


キリ…


…あんただけだよ。


なのに、


何で…


何で野球を捨てたの?