難しい恋は遠慮させてください

「マジですか!?私もうすごくあの人の歌が好きで…!!とくに、アスパラが好きなんですよっ」

いきなり勢いが強くなった私に伊島先輩は驚いていたが、にっこりと笑ってくれた。

「俺はその歌知らないけどあの人の歌っていいよね!CD持ってるの?」

「持ってはいますけど…枚数が少なくて…MDにはたくさん入ってるんですけどね」

「もったいないね。CDの方がよくない?」

「そうなんですけど、それほどお金ないんで…」

「そーゆーことかー…」

先輩は腕を組んで少し悩んでしまった。

そんな先輩を見て、ふと私は気が付いた。

もしかしたら先輩とまともに話したのって初めてかもしれない。

今まで先輩と共通の話題がなくて、私が一方的に話し掛けてはいたが、ここまで先輩がのってくれたのは初めてだ。

ちょっとうれしくて私が笑っていると先輩がそれに気が付いて、不思議そうな顔をした。

「俺なにか変なことした?」

「あ、いえっ!違います、ちょっと思い出し笑いをしちゃって…」

とっさに私はそう言ってしまった。

まぁ、ある意味嘘じゃないし、いっか。

だって笑顔の理由話すのがちょっと恥ずかしかったんだもん