「やっとできたな。」

やっと作り終えたカレー。

「オマエが言うな!何もやってねぇだろ!」

「ちょっと手かしてみ?」

「?」

そいつが私の手をつかんで、さっき火からあげたばかりの鍋に付けようとした。

「何すんだよ!」

逆に私は、そいつの頭を鍋に近付けてやった。

「あっぶねーな!」

「オマエが悪い!愛美また後で来るね」

私は自分の班でカレーを食べた。

私の班はせっかちな男子が多かったせいで、生煮えなカレーになった…



私は食べ終えた食器を洗い始めた。

この季節、水が氷みたいに冷たい。

私は自分の洗い物を終えて、他の男子の手伝いを始めた。

「佐伯さーん!風間が呼んでる!」

「マジ?ごめん、ちょっと行ってくる!」

私が愛美のところに行くと呼んでないといわれた。

「待ってましたぁー佐伯さん。これやって」

そう言ったのはやっぱりアイツ。

「自分の事は自分でしろ」

「いーじゃんちょっとくらい!」

私はもうその言葉を無視して愛美の方を見た。

愛美の顔色が少し悪い。

「どうした?愛美」

「ちょっとお腹痛くて…」

「私、先生に言ってきてあげるからバスの中にいな?」

「うん」

愛美をバスで休ませて、私は愛美の班を覗きにいった。