頭から離れてくれない――― あの光景が。 覚束ない足取りで、帰路を歩いた。 とめどなく溢れる涙を拭いもせずに。 ...バカみたいだ。 きっと、あの人が本命―― あたしは、ただの遊びで。 きれいな、人だったな。 上品なオーラを纏っていて、来ていた服も上品で、美人で、育ちが良さそうな、大人な女性。 あたしなんて、比べ物にならない。 ひどく、お似合いに思えた。 霧崎さんだもの。 あんな恋人がいて、当たり前のこと。 あたしは、 何を期待してたんだろう―――