...って意味わかんないから!

大体、あたしを誘ってきたのはアイツ!


すべてを理解した途端に、

ふつふつと怒りのボルテージが上昇する。

はらわたが煮えくり返りそうだ。


その怒りと同時に、

何かがグっとこみ上げてきた。


あんな最低最悪の男のために

泣きたくなんてないのに...


やばい、泣きそ―――――





「泣くんじゃねぇ」




そう頭上から力強い声が聞こえたとき、

大きな手のひらが差し出された。