チラリと目に入った時計が示す、時刻に目を丸くする。 「あ、そうですねっ。」 2時間弱も喋ってたんだ...。 霧崎さん、もう用事済んでるかな? 「和花ちゃん、俺のメアド残ってる?」 「あ、......教えてもらえます?」 「ヒド」 おだやかに笑いながら、ポケットから携帯を取り出す里内さん。 この人、良い人だなぁ。 あたしも携帯をバックから取り出して、もう赤外線のスタンバイをしてる里内さんの黒い携帯に合わせた。