「メガネの人って。せっかくだからさ、一緒にお茶しない?」
里内さんはふわりと笑った。
彫り深い顔立ち、甘いマスク。
この人、こんな顔だったんだ...。
そんなことを思いながら、里内さんのお誘いに浅く頷いた。
買い物をするのが目的だったあたしは、先にスーパーに行かせてもらって手早く買い物を済ませた。
里内さんが霧崎さんはビーフシチューが好きだって提案してくれたから、
今日の献立は、ビーフシチューに決定。
そして、すぐ近くのカフェに入った。
「上手くいってんだね?」
飲み物を注文し終わってまもなくして、里内さんが話し始めた。

