「やばい…」
どくんと心臓が高鳴った。その瞬間だ。

「ゲホっ…ゲホ」
持病の喘息が出始めてしまった。
今日は月に一度の通院の日で、今は家から病院に行くまでの道だ。

あいにく薬を切らしてしまっていて私はその場にしゃがみこんだ。

「ゲホ…ハァハァっゲホ…ヒュー」
深く息を吸おうとしても喘息が邪魔して呼吸ができない。


もうこのまま死んでもいっかな。

そんな思いがよぎった時、私を掴む強い腕に気づいた。
「大丈夫??」