そのころのわたしは芸能人バリにいそがしかった。
午前に一人、午後に二人、夜に三人を相手にする日もあった。
実は大学生だったので、本当に分刻みのスケジュールで、寝る暇も遊ぶ暇もなかった。
そんなわたしにも人並みに彼氏はいた。
当たり前にこの仕事は内緒だった。
が、おかまいなしに大川はわたしに客をとり続け、大川が彼氏のアパートに迎えに来てわたしを客のもとへ届ける日もあった。
不思議と彼氏にはバレなかった。