「秋山君、さっきはありがとう」 私は秋山君にこっそり感謝の気持ちを告げた。 言わなきゃいけないような気がしたから。 「ん?何のこと?」 秋山君はそう言って笑った。 …秋山君はやっぱり天然でした。 その後は普通に一之瀬と話していた。 たまに私にも話しかけてくれた。 電車通の私たち三人。 駅までの少しの間の少しの時間。 私の、私たちの大切な時間だった。