栞那は、なんだかんだ言いながら、斜め左のギャラリーを指さした。

「伊勢谷せんぱーい」

「海先輩!!」

女子たちのキャピキャピした声が嫌でも耳に入る。

モテるよね、伊勢谷。

告白されてることも多いし。

あの中にいる男子、よく耐えられるな……。

伊勢谷も、生徒会5人と同じぐらいモテるんだな……。

「でもさ、なんか不思議だよね」

「普通に優しいよ?」

「意外と未菜と伊勢谷って関わりあるね」