私は屋上に呼び出されたことを話した。

……翔君のことは言わずに。

「ふーん。ま、お疲れさんです」

「え゛?心配したみたいなのはないの?」

「ない」

……。

私がその場で肩を落としたのは言うまでもない。

てか、即答しなくてもさぁ…?

せめて、間を置こうよ……。

はぁー。

「だって、空手強いんでしょ?バドミントンと掛け持ちしてるって聞いたよ」

「え……」

栞那には言ってなかったのに……。

「だからって、私は攻めたりしない。応援するよ」

「……ありがと」

私は微笑んで栞那にお礼の言葉を言った。

それと同時に謝罪した。

黙っててごめん、と……。