「…………であるからにして....」
うわぁ、やっぱ授業
始まってるし。
一応優等生のあたしが
遅刻なんて、ダメだよね。
はぁ、なんだか今日は着いてないかも。
「…どう?」
あっ!
でも朝から先輩見れたし、
ってか寧ろ喋れたし。
「天童?」
ああああああ!
でもあたしの初キスが奪われちゃった。
けどなんか嫌じゃなかったし
むしろ「天童!!!!!」
「はっはい。寧ろ嬉しかったなんて思っていませんよ。」
ってなに言ってんのよあたし。
「お前は何を言ってるんだ。」
はい。自分でもわかりません。
って、ん?あたし誰と喋ってるの?
「おい。ななお前また自分の世界入ってんのか。教室の目の前で。」
「.....なんだ。章か。」
そこに居たのは吉沢章。
高校でできた友達。
なにかあるたびにちょっかいだしてくるけど、とても友達思いで優しい奴だって知ってる。
もちろんあたしにとってもかけがえのない存在だ。
あっ、友達としてね。

