結局声をかけずに廉の前を
通ることに決めた。
やっぱりあたしには無理―――――
パシッ
―――――え?
右手首に違和感、捕まれてる?
右手首に視線を向けるのと同時に
「ちょっと、良い?」
久しぶりにあたしに
向けられただろう廉の声。
「あ、うん。」
え、え、え。なんでなんで。
あたしの右手首をつかんだまま廉は学校をでてぐんぐん進んで行く。
あたし―――……今廉と話したの?
一週間ぶりに……?!
ずっとずっと、話したかった廉。
そして今も繋がれてる右手首から
廉の熱が伝わってくる。
久しぶりに話せたのにありきたりな
返事しかできなかった。
それにしてもどこにいくんだろう。

