俺はその日勇気を出して理子に一通のメールを送ったのだ。
いじめをしている男子と間違えられないか少し心配だったけれど送ってみなければ分からない。
だいぶ恥ずかしかったけど送ることにしたのだ。
コトバを選んだ。
何回も何回も自分の書いたコトを消した。
俺は、一生懸命悩んで悩みぬいたコトバを送った。
メールの返信は10分待ってもこなかった。
まぁ、10分なら気付いていないのかな、と思えた。
30分たっても40分たってもメールは来なかった。
さすがに俺も自分自身を惨めに慰めれなくなってきた。
どうしてか分からなかった。
メール無視されている意味が全く理解できなかった。
よく考えると俺は今までの40分間ずっと携帯とにらめっこをしていたコトになる。

・・・アホらしい。
俺としたこと何をしているのだ。
勉強でもしようか、と思っていた。
だが、やはり携帯が気になってしまうのだ。
気になって気になって、理子が好きなわけでは無いのに。
心臓の音は鳴り止まなかった。
ピルルルル
着信音がなった。
6:12に。
俺はまるでシマウマを追いかけるライオンの様に反応した。
メールを開こうとする。
何故か俺の指からは汗。
少々顔からも玉の汗が出ている気がした。
開くと俺が返信を待っていた相手、理子からだったのだ。
少し安堵をし、メールを開く。
内容はなんだか少しおどけなかった。まだ、俺に気を遣っているのかな。
しかし、メールの返信が来たと嬉しかった俺はまだ携帯を理子が持っている所を狙い、60秒以内にメールの返信に成功した。