心の薔薇．

けど、ドアの前まで来て不思議に思った。

…さっきまで、ドアを叩くような音が聞こえてたのに、看護婦が来たら、急に止むなんておかしくないか…?
まてよ…、俺が叫んだら……ドアを叩くような音が止んで、看護婦の声が聞こえてきた。

もしかして…
あの音は看護婦がだしていたのか…?
俺はそう考えながら、ドアの前にたちつくしていた。

「どうされましたかー?早くドアを開けて下さい。」

何だ…この胸騒ぎ。。

「早く…早くあけて下さいよ…ねぇ…」

ｶﾞﾀｶﾞﾀｯと、無理矢理ドアを開けようとする音が聞こえた。
そして、次の瞬間、ドアの少し開いた隙間から看護婦の指が見えた。