「ん?どうした?」




藍が心配を欠片も感じさせない暢気な声で問いかける。




しかし、そんな言葉が耳に入らない程心臓がうるさい。




なに、これ……




酷く曖昧な負の感情が浮かんでは消えていく。




苦しい。




悲しい。




泣きたい。




叫びたい。




怖い、怖い、怖い。




痛い、痛い、痛い。