目の前にはいつもと変わらず無愛想な優がいる。 ほっと胸をなでおろし、冷や汗を拭った。 「はい、貰えました。早く帰りましょう」 「え、あぁ」 急ぎ足で階段を駆け降りる私を不思議そうに見つめる優。 しかし、そんなことを気にしていられない程に 「……っ」 私は動揺していた。