* * * 「ふーん」 朝の武勇伝をさも興味なさげに相槌一つで受け流したのは、私の唯一の友人と呼べるべき人物。 『田井中 優(タイナカ ユウ)』だ。 幼い頃から母親以外の女性とは接点がなかったため、高校生の今になっても女子の友達は一人もいない。 しかしこれでもまだいい方だ。 藍と知り合う前、つまり小学生の頃なんか友達は一人もいなかった。 そう思うと、藍やあの人と関わっていたことは無駄ではなかったということか。 少しは面白味のある青春を送れるようになったのかもしれない。