「あれね、自分で頼んだんです。私を殺して、って」 そう言ったら、雨水は困ったように笑った。 『そんなことできるわけがない』と。 「自分の中に流れてる血がね、どうしても憎かったんです。 父は私から母と未来を奪い、母は……」 私からアイを奪った。 それは『愛』でもあり、『藍』でもある。 「本当はね、純粋に私を見て欲しかったんです。 『雪』の娘ではなく、『穹』として」 雪の面影ではなく、私自身を見て欲しかった。