「藍が好きだったのは雪」 「―――! 穹……」 「雨水だって、私が雪の娘だったから保護してくれた」 「…………」 全部、わかっていた。 なんとなくだけど、自分の父親が最低な人間だってことも。 「……そうだよ。先生は、アイツに騙されたんだ」 「アイツ……?」 最初に口火を切ったのは雨水だった。 自嘲に似た笑みを浮かべ、私の顔に映るあの人の面影を愛おしそうに見つめる。