「対義語」 「ん?」 「生の、対義語」 それだけのこと。 難しい哲学も論理もそこにはない。 その人はなかなかに博識で尊敬に値する人物だったけど、その答えだけは単純明快で私にも理解できるものだった。 余談だが、尊敬はしても好意は持てなかった。 なにしろ理屈っぽくていけ好かない。