「宏太〜あの子の名前は!?」


「北山香織」


「じゃああいつは!?」


「木村裕太」

廊下に立ちながら目の前を通る人の名前を言わされている俺。


「すげえな宏太!!他のクラスの奴らも言えるなんて!!」


「まぁこれが特技だからな。」

俺は人の名前を覚えるのが早い。
入学してからわずか3ヶ月ちょっとで同学年の奴らは完璧に言えるようになった。

「うわっ!!あの子めっちゃ可愛い!!

あの子の名前は!?」


「……あれ?なんだったっけ?」