茜さんたちと別れてから数時間、パーティーがお開きになり、巻いていたストールを外す。
普段ならしないのに、今日は外したストールをそのまま机に投げ捨てて、洋服もそのままにベッドへなだれ込む。
パーティー自体はそこまで堅苦しいものでなく、敬語も営業スマイルも普段と変わらないのに、今日はとても疲れた。
「美姫ぃー」
ノックをして入って来た煉もネクタイとジャケットを外してはいるが着替えてない。
手にはポットとマグカップ。
「そのまま寝んな。明日身体痛くなるぞ」
「ん…Tシャツとジャージ取って」
紅茶を注ぐ音と香りに誘われて、疲れた身体を浮上させる。
「あー、カモミール」
「お前、疲れた時はそれ飲みたがるだろ。気分で変わるけどな」
「…ん、」



