「梓も大地も芽衣も悠馬も、美姫が好きだ」

「…知ってるよ」


ほら、ね。

煉の“好きだよ”は“俺はお前の味方だよ”と変わらないんだよ。

感謝してる、いつでも頼れよ、ありがとう…そんな意味を込める時に煉は言うから。


「美姫じゃなきゃこんなバカな生活出来ない」

「そりゃあ、そうでしょ。煉の1番の理解者は私だもん」


ソファに寝た私の頭の上に腰を下ろした煉の手が私の目元を覆う。


「ちょっと、寝てろよ」

「洗濯物とご飯」

「やっとく」


おやすみ、と私の髪を掬うように撫でて煉は洗濯機の方へ消えた。

それを見た私は、目を閉じた。

久しぶりに軽い頭と心に、ほっとしながら―…