「あっ!」
「梓、どうかした?」
「時間!入寮案内の時間だよ!」
突然声をあげた梓は時計を指差し慌てた様子。見れば時刻はお昼過ぎ。新入生の入寮案内の時間まであと30分。
お嬢様学校では珍しい全寮制のこの学園には3つの寮がある。
まあ、男女別の寮がそれぞれあって、あとは王姫寮がある。
王姫寮やこの学園の不思議な規則には昔の王姫が深く関わっているんだけど今はそれを思い返してる時ではない。
「梓、芽衣!行くよ!」
「はーい」
「資料目を通しながらね」
「煉、…いや大地、男子の方はしっかり頼んだよ。悠馬も」
「うん、任せて美姫ちゃん」
「美姫!入寮案内終わったら女子寮の前で待ってろよ迎えに行くから」
「りょーかい」



