「…うん、爆睡」

『全く、なんでこういう日に限って美姫が寝坊するのよ』

「ごめん!今から支度するから、点呼確認したら皆を空港に行かせちゃって」

『30分。それ以上は待たないわよ』

「うん、急ぐ。じゃ切るね」


空港に向かうのは生徒会が最初と最後に別れる。

芽衣と悠馬に先に行って貰って、私たちは最終のリムジンバス。


電話を切ったあとは、思いっきり布団を剥がして畳む。


隣にいる煉はまだ夢の中の住人。


「着替えてから起こすか」


煉を気にせずパジャマを脱ぎながら(どうせ寝てるし)、ハンガーから制服を取って袖に腕を通す。

リボンを留めながら向かいの部屋の煉の部屋からブレザーを乱暴に取って煉に放る。