僕が桜を見る理由。

教室から見える、満開の桜の木。


きっと、校内で一番大きな桜。

あの桜は出会いを象徴する木。

けど、それを知るのは僕と君だけ。



「何って…」

僕は考え込む。

久斗に言うべきか…。

これは、僕の空想。

ただの夢。

夢の中では、僕は僕でないし、理久って名前でも無い。

でも、僕は誰かを待ってる。