私はひたすら走る。

貴方の元へ。

母上からの形見分けのこの真っ白な装束が汚れるのも構わず…。

ねぇ。

私は貴方を知らないわ。

でも、何故か恋しいの。

愛しいの、懐かしいの。

その理由は貴方と会えたら解消するかしら?

いいえ。

そんなことが心配なんじゃない。

私を見る貴方の反応が怖い。

知らない私が、貴方を追う事にたいして…。

でも、伝えたい。

この想い。

「ねぇ、私…」