私は大きな桜の木から勇気を分けてもらう。

その凛とした佇まいを見習いたいから。

「勇気をください。」

そう呟く。

すると、木が唱えてくれている気がする。

『私はここから見届けていますよ。』

さぁ、これから私の舞台。

私は先祖代々続く、踊り子の血筋。

今の世を舞で救う踊り子。

今日は飢饉を救う為の舞を披露する。

目の前には、豪華絢爛な京。

私はそこで舞う。

「御前、出番でございます。」

そう、私の出番。

私は舞台に立ち、舞を踊り始める。

古の音楽に身を任せ、唄いながら舞う。