ピーンポーン
古そうなアパートの二階・・
そこが遥の元カノの家。
ピーンポーン
ドクンドクンと心臓の音が
高鳴る。
ガチャリ!
[・・何の用?]
変わらない香水の匂い・・
間違いなくあの女だ。
[・・とりあえず入って]
[おじゃまします]
ペコリと頭を下げて、あたしは
部屋に入っていく。
ピンクを基調とした綺麗な部屋
いかにも「女の子」って感じ。
[俺・・美弥とヨリ戻すから]
[・・勝手にすれば?
もう刺したりなんかしないわよ]
違う・・―
こんな話をしにきたんじゃない
[あのっ・・遥のこと
あたし大好きなんです!
でも・・その、分からない
ところとかも いっぱいで・・
えと・・その・・]
言葉に詰まっているあたしを
見て遥の元カノは、
クスリと笑った。
[なんか、あの頃の私を
見てるみたいね。
ゴメンね美弥ちゃん・・
ゴメンなさ・・い]
[あの・・名前
教えてくれませんか?]
[名前・・?
柏原 由美よ(カシワラユミ)]
由美さんって言うんだ。
[由美さんのおかげで
色々 気づいたこともあって
だから謝らないでください]
[美弥・・ちゃん]
そう言うと由美さんは
床に泣き崩れた。

