近くて遠い君へ



「俺、方向一緒!

何でー俺に言ってくれたらよかったのに。」

毎日一緒に帰るっつうの。
あ、終わる時間が違うか…いやいや、んなもんどうにでもするし。
なんだよーと嘆いていると

「スミくんてさ。

ミナちゃん好きだよね。

ハイ、お茶。」

鋭いとこ突っ込んでくる金村さん。

「いや…

その、そーゆうんじゃなくて、

まあLike的な方、といいましょうか

助け合い精神といいましょうか…

あ、お茶、すんません。」


「ふふ。

分かってるから大丈夫。

言わないから。

あーあ、若いっていいな。」

何もかも分かってるって顔してる金村さん。