近くて遠い君へ



少し間があいた後、

「ありがとう。



あのね、

覚えてる?

入社して最初の社員旅行。」


ミナちゃんは抱きしめていた腕を解くと、俺の手をとり再び歩き出す。


「へ?

…あ、ああ、

バス?

覚えてる。」


社員旅行の貸し切りバスの席決めは、なぜかくじ引きで、引いて席へと行ってみると、窓際には女の子が座っていた。