気づくといつの間にか、
あたしの中で爽介の存在は
抗いようがないくらい
大きくなってて。



気づくと――あたしは
もう、爽介に夢中だった。



(必要不可欠なのは、
お互いサマよ……)



「別に言いたくて
言ってるんじゃないけど。

あたしの憎まれ口で
よければ、いつでも
聞かせてあげるわよ」



本心はちょっぴりオブ
ラートに包んで、また
ついついの憎まれ口。



だけど爽介はそんな言葉の
裏に隠した部分もすっかり
見通した顔で、甘くほほ笑んで。



「あぁ――頼むわ。

一周年にはまだ早いけど……
これからもよろしくな、亜莉紗」