新しい年の恋人 短編




カチャっと鍵を開ける音がしたと思えば扉が開く。



そこには“こんにちは”と微笑みながら俺を向かえる閖がいる。



微笑むときに細くなるぱっちりとした瞳も、俺のすべてを狂わせるよう。



「あがってください」



可愛い笑顔を見せる閖だが、少し緊張しているようにも見える。



暖かい空気が、一気に冷えた俺の体を包む。



「すいません…大晦日なのに……」



申し訳なさそうに言う閖の頭を撫でる。



「そんなことねぇーよ…」



むしろ嬉しくてたまらねぇ…。



そんな思いも溢れて閖をみれば、顔を赤らめる。



何度も見慣れた表情なのに、俺の心をくすぐる。



その表情に高鳴る。



「もうすぐ今年も終わるんだな…」

「そうですね…」



閖と年明けを過ごせると思うと、またテンションが上がる。



「あたし、断られると思ってました…」



嬉しそうな表情を浮かべて俺を見る閖。



初めて見る表情に顔が熱る。



熱が上昇する。



「なんで?」



断る理由なんてないじゃねぇか、なんて思いつつも高まる鼓動。