暴走王子とアタシ。<連載開始>



「ねぇ、そろそろ中に入らない?」

かなこは
アタシに聞いた。


屋上に興味は無いみたいだけど
いつもついて来てくれるから
感謝してる☆


「なんで?」


「寒いじゃん」


「確かに。」


季節は真冬。
冷たい風が吹きつける。
冬の空はどこか寂しい。


「分かった。中に入ろう」


かなこは頷き
立ち上がってスカートの土埃を払った。