暴走王子とアタシ。<連載開始>


パシンッ


両手で口を覆い、
驚愕する女子生徒達。


怒りで
周りの様子なんて分からない。


彼の頬を叩いた手が
ただ、ジンジンしている。


「ふざけないでっ」


アタシはそれだけ残して
その場を後にした。


タイプじゃない男に
アタシの大事な初キスを奪われて告白してきやがった!

一番最悪なやり方っ!


キスをして
告れば付き合えるって思ってるわけ!?


アタシはそんな軽い女じゃないっ!


許せない。


考えれば考えるほど
怒りがこみあげてきた。