「大和のメルアド教えて・・・
それで許してあげる」


由梨はチラッと視線を上げ俺を見た。


メルアド?
俺がギャルに!?


一瞬躊躇った。 しかしこの状況・・・

黒ギャルは俺の胸倉を掴み睨んでいる。


俺がメルアドを教える以外、
この場を治める方法はきっとない。


まぁ、仕方ないか・・・


俺も悪いしな、メルアドくらいええやろ。


俺は仕方なく由梨にメールアドレスを教えた。


「ありがとう・・・」


由梨の目には涙が滲んでいる。


涙?


「ありがとう」


そして本当に嬉しそうに、由梨は微笑んだ。


かわいい・・・


俺は不覚にも、その笑顔にドキッとしてしまったんだ。