雨は小降りから大降りに変わり、 傘を持っていない純平の肩を容赦なく濡らす。 来る時は気にせずに歩いていたせいか、 こうなって初めて、自分が遠出していることに気づく。 (このまま歩くより、少し雨宿りするか・・・) 「あ、求人だ。」 無意識のうちにそういうものを探してしまう自分にはやっぱり、 すこし笑ってしまう。