灰斗は俺より2歳年上だ。



2年前から花嫁探しをしている。



だけど、灰斗の花嫁は未だに見つかっていなかった。



「あ~あ…個人差あるっつってもありすぎだろ~……」



そう言って床にばたりと倒れこむ。



他に目を向けることが出来ない俺達にとって、花嫁が見つからないことは重いことだ。



胸に穴が空いたような虚しさ



満たされない想い



俺も祈咲を見つけた今、そのやりきれない想いを理解出来る。



この手に入らないことすら苦しくてもどかしいのに………



アイツの姿を見ることすら出来ないって……もう考えられない。



灰斗のデカイ体が、一瞬…頼りなげに見えた。



俺はほんの一月足らずで祈咲を見つけた。



それだけでも奇跡だと思う。



灰斗みたいに何年も探してるヤツだって中にはいるんだ。



それに、



多分



死に別れたヤツだって………。