十夜はみんなの憤りをわかっていて…
「紫月の瞳にはもう…自らの花嫁を甦らせることしか映らない…!
戦わずしてあなたを守ることなど、……出来ないのですよ…っ?」
そして、もちろん…もう戦わずに紫月さんを止めることが出来ないこともわかってる。
でも
それでも本気で向かってくる紫月さんに、不利な事をわかっていて…首を狙わずに戦う十夜。
それは…
紫月さんを倒すことだけでは、花嫁と人狼の深い愛に隠されたこの因縁ともとれる《呪い》を断ち切ることが…出来ないとわかってるからだよ…。
「十夜は……呪われた…《真神》を救いたいから……!!」
「……!!」
十夜は
絆を、愛する者を…
…守りたいから。
十夜はどうしても、戦わないわけにはいかない。
――――だから、あたしが止める……!
「行かせてください……!!!」


