「あの~…、」
「なにかな?」
恐る恐る手をあげたあたしをお父さんがどうぞと指す。
その顔に何故あたしが微妙に青い顔をしているのかを気づく様子はないみたい…。
「なんか…真実を聞くのが段々と怖くなってきたんですけど…
典子さんの正体……。」
嫌な予感満載だよ。
隣の十夜も微妙に顔が青い。
いっそ言わないでください…!…そう思い始めてたのに、お父さんは笑顔でさらっと言ってしまった。
「ハハハ!祈咲姫は怖がりかな?
怖い話じゃないよ。
可愛い可愛い……
…《シベリアンハスキー》だから。」
「「…………!!!」」
――――はい!!
予感的中!!!
――――ものすごく怖い話です……!!お父さん……!!!


