「邪魔をしてはいけないな……。
悪い子にはお仕置きをしなくてはいけなくなるよ……?」
「「………!!」」
冷ややかに見下ろす視線に、冷たい声……。
それに二人の肩がビクリと震えた。
だけど、二人はあたしの前から退きはしなかった。
きっと、計り知れないくらい怖いだろうのに…真っ直ぐな瞳を紫月さんに向け
二人は一歩も動きはしなかった。
「………っ。…では、仕方ない。」
ニヤリ…冷酷なその笑み……。
「………!?」
紫月さんの姿が、二人の倍以上に大きな狼へと変化する。
「紫月…ほんとに……っ、」
――――グルル……
低い唸り声をあげ、地面を凄まじいスピードで蹴りあげた。
紫の狼はなんの躊躇も見せずに、
「ギャウンッ!!!」
「……!!?」
「蒼刃ーーーー!!!」
蒼ちゃんの喉に、喰いついた。