「………」 「………」 誰もいない夜の公園で 見つめあう あたしと狼………。 あたし、視力よかったよね。 裸眼で視力2.0って、かなりいいわよね? 試しにゴシゴシ目をこすり、もいっかい眉間にしわ寄せ目をこらす。 どこをどう見ても… 「あー。やっぱり狼じゃない」 耳あるし、ふさふさしっぽついてるし、なんてほっと胸を撫で下ろす。 「現実逃避してんじゃねぇぞ、コラ」 ――――……。 「きゃあぁぁあーーっ!やっぱしゃべってる!?しゃべってるーーーっ!!?」