・・・・・そうだよね。


過去に自分が体験をしているからこそ、今に繋げることが出来る。

私もそう。


自分が過去に体験をしているから、交通関係の仕事に就きたかった。



いつか、私も教習生に伝えることが出来るかな。




「じゃあ、運転はこの時間まで。次の時間は僕教習が入っているから、二人は学科を聴講してきて。次の教養はお昼からね。」

運転はおしまい。


「ありがとうございました。」

「ありがとうございました。」

笠井君と挨拶をして校舎へ戻る。


「笠井君は運転がうまいね。」

「いや、車は好きなんだけど教官の運転を見たらまだまだだって思った。」

私と笠井君は話をしながら校舎へと進んでいく。
笠井君は車が好きなんだなぁ。

「でも、車が好きならいいよね。私機械関係苦手だから。」

本当にその通りで。

だから自分が免許を取るときもちんぷんかんぷんだったのかもしれない。
一生懸命教えてくれた湯浅教官には申し訳ないんだけど。

その分今しっかり勉強して早く指導員になって一緒に仕事が出来るようになろう。


事務所に戻って、学科の教科書と筆記用具、ノートを持って笠井君と教室へ行く。


学科も試験の中にあるから。
自分の受けていた頃の記憶もあるけれど、さらに覚えないといけない。

学科は一段階の学科から受けなさいって言われているから。



笠井君と私は一段階の学科がある、第一教室へと入った。