いつものようにお母さんはタイミングが悪い。 だけど、それは私には有難かった。 「おかえりー!」 ソファーから降りてお母さんを出迎えに行く。 お母さんはブーツを脱ぎながら、顔だけ私を振り返った。 「そうだ萌香、ちゃんと拓海くんに持ってってくれた?」 ビクッ… 背筋が伸びて、目が泳ぐのを必死に抑える。 「あー…ごめん、さっきメール気づいたから間に合わなかった。」 「えぇ!拓海くん大丈夫だったかしら…」 「前に言ってた発表、今日なの?」