発信ボタンに親指を置いて、しばらく画面とにらめっこ。 「…えいっ!」 自分で押したのに、プルルルという発信音が鳴ったとたんに怖くなって手から冷や汗が出てきた。 やだ、ケータイが汗で湿っちゃうじゃん。 不安を紛らわすようにケータイを持つ手を変えようとした、ちょうどそのとき。 《…はい。》 「あっ、あの…! ……先生?」